●『ドイツの姑(はは)を介護して』 グレーフェあやこ著
英語のヒロコ先生が「いっぱい借りたんだけど、どれか読む?」
と、彼女の生徒さんから借りたという本を又貸ししもらった。
こんなことでもないと手に取らないような本を読ませてもらった感じ。
『ドイツの姑を介護して』グレーフェあやこ著
著者は、ハワイの大学で巡りあったドイツ人の男性と結婚。ドイツで暮らすことになる。
ドイツでの舅・姑、娘との生活をつづったノンフィクション。
愛情も思いやりも深く、嫁のことも大切に思ってい姑さん。
でも、いいことも悪いことも口に出してしまわないといられない姑さん。
比較したり、自分のモノサシでしか判断できない姑さん。でもそれには歴史と理由がある。
エネルギッシュで口が達者な姑さん。
姑さんとは二日と一つ屋根に一緒に居られないと感じていた著者。
こんな縁でもなかったら、きっと自ら選んで関わることは無かっただろう。
ダブったり心に残るものが多くあった。
実際、私の母は嫁として姑の面倒をみていて、かなり重なることもあった。
やはりヨーロッパの考え方や文化は介護に対しても日本とは明らかに違う。
老いは誰にもやってくる。
自分が対応する時期も、自分が老いる時期も必ずやってくる。
対応しなければいけない時もくるだろう。
その時のために、自分の中に愛情を育てておこうと思う。
疲れて笑えなくて悪循環で苦しむこともあるだろう。
嫌で逃げたくなって爆発しそうになることもあるだろう。
自分の為だけじゃなく、同じ立場に立つ人を理解する意味でも
何度でも読めそうな本だと思う。
忘れないように書いておこう。
人と人を繋ぐのは愛だ。
時々忘れそうになる。未熟者だから。
それにしても、最近読んだ『介護入門』モブ・ノリオ著といい、
なんだか、続けて二冊のこの手の本に縁があった。
故郷の母を理解したいという想いと、何も出来ない自分のふがいなさ。
友人が携わる介護の仕事を理解したいってバックグラウンドがあるらしい。
友人からおもしろい話を聞いた。
彼女はグループホームの統括をしていて、そうとういろんな経験をしている。
あるおじいちゃまは、そのグループホームは自分の城で、職員や住む人たちを自分の家来か使用人だと思っているらしい。
気に入らないことがあると「お前は出て行け!」とか「暇を取らす!」って叫ぶという。
彼女は、統括なのでそう毎日顔を合わせないけど、
「お前は良い人間なので、ここに居てよろしい」と、言われるらしい。
そのたび「ありがとうございます」とニコニコしているんだという。
私の祖父はボケる前からそういう人間だったので、なんだか他人だとは思えなかった。
下手に血のつながりがあるよりは、仕事として愛情を持てる人が関わったほうがいい場合もあると。そんな話を、つるんとした卵肌の彼女は語ってくれた。
血の繋がらない嫁姑もそんなもんなのかもしれない。